作品解説

 

チラシより

青年団俳優、安倍健太郎による新企画。2012年、春。
 この企画がただのアイデアだった頃、「ロミオに説教」という話を考えていた。
「ロミオ、・・・お前ぇそれは了見が違うんじゃねえか?2人で駆け落ちして、どこぞの街で貧しくともつつましい幸せな生活を・・バカを言っちゃあいけねえよ。逃げて何が手に入る?何もかも捨て喰う物も喰わず、コソコソ逃げ隠れる生活で、どうしてお前ぇその愛する女を幸せにしてやれるんだ?お前ぇはこれから色んな事を学ばなきゃいけねぇんじゃねえか。実力も人望も金だってすべて、すべてを手に入れて、その最後に愛する女との幸せが手に入る。そうじゃあねぇのかい?・・・それを手前ぇ早まった真似なんかしてみろ。手前ぇ1人だけの話じゃあねえよ。愛する女を不幸にし、今まで育ててくれた親兄弟親戚仲間、みんなに悲しい思いをさせて、・・・代々この家を守って来たご先祖様たちに、申し訳が立たないとは、・・思わないかい?・・・それとも、手前ぇ1人が幸せになれりゃそれで構わねえ。て・・お前ぇ、そう言うのかい?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・すまねえ、・・すまねえ、お父っつぁん。俺が間違っていた・・俺もヴェローナっ子だ。他人を不幸にして手前ぇだけが・・(略)」
でも調べてみたら、「ロミオとジュリエット=駆け落ち」って話ではなかった。うろ覚えにも程がある。それに説教くさいのも、嫌だな。と思って。
結局、説教されない話を考えました。
 ダメなものはダメな社会の中で「やだい、やだい」とだだこねて何とかしようとする、大人の女の話です。
 

あらすじ

竹田晴美、27才。独身。
東京の大学に進学し、以来東京で1人暮らしを続けている。
突然、父が入院したと連絡があり、同じく東京で暮らす兄と共に故郷の父を見舞いに行く事になる。定期的に実家に顔を出す兄と違い、晴美は実に5年ぶりの帰京となる。
しかし兄の車で故郷に着いてみると、父はすでに亡くなっていた・・・。
疎遠な親子関係を反省しつつも言葉に出せない晴美。そこに死神が現れる。 

 

 

作品によせて

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